空色・セレステはアルゼンチンの国旗の色である。真ん中に太陽が描かれているからだろうか、太陽を挟む「セレステ」は、水色というよりやっぱり空色に見える。日本語に「移動」させるなら、「紅子ちゃん」とでもいったところだろう。日本人にとって赤が特別な色であるように、アルゼンチン人にとって空色は別格なのである。
ちなみに、"La Celeste"というと、お隣ウルグアイのサッカー代表のことになる。アルゼンチン代表は"La Albiceleste"(白と空色)、ストライプだから。ウルグアイの国旗も同じく「セレステ」なのだけど、アルゼンチンの「セレステ」よりも少しトーンが濃いものが一般的のようだ。こちらにも太陽が描かれてあるが、左上に位置する太陽が広大な「セレステ」を照らしているように見えるからだろうか、ウルグアイの「セレステ」は水色に見える。
セレステといえば、ブエノスアイレスで息子が通った保育園の先生の名前で、息子はセレステ先生によくなついた。そして空色といえば、息子の好きな「そらいろのたね」である。ゆうじくんが宝物の飛行機とそらいろのたねを交換して、そらいろのいえが生えてくる話である。この絵本、実はこの「そらいろのたね」がきちんと描かれていない。きつねが握っているシーンをよく見ても、はっきりとその形状はわからない。
「そらいろのたね」は空色なのだろうか。
これについて私はある程度時間をかけて考えてみたのだが、おそらく「そらいろのたね」は空色ではないのではないかと思っている。たぶん、見た目は普通のタンポポの種なんじゃないかな。「そらいろ」というのは、当然ながらいろんな含意のあるメタファーで、たとえばそれは、天まで届くような「いえ」の拡大を示唆していたり、実はあれは夢だったのではないかと、それを目撃したみんなが思わざるをえないような、話の結末を暗示していたりする。この話のすごさは「そらいろ」に集約されているけれども、おそらくだからこそ、種自体は空色ではないと思う。
勝手な憶測なので、「空色だよ!」と作者に怒られるかもしれませんが。
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