ついにメキシコ総選挙がこの日曜日に迫って参りました。総選挙といっても日本の解散総選挙の比ではなく、大統領選・上下両院選・メキシコ市長選・メキシコ市議会選・区長選・区議会選を全部やります(各州もほぼ同様)。現地では当然お祭り騒ぎですが、メキシコ在外研究中のアジ研・星野先生によれば、「日本の新聞を調べてみたけど、メキシコの選挙に触れてるのは『赤旗』くらいだった」とのことで、日本ではまったく注目されていません。逆に赤旗偉くないか?というお話をしていたところです。
そこで本日は、日本ではまったく注目されていないメキシコ選挙を楽しむためのトリビア情報として、メキシコの政党と色について書きたいと思います。すなわち、以下まったく役に立たない情報です。
現在のメキシコは、三大政党制といわれています。アメリカは民主党と共和党の二大政党制ですが、メキシコは議会にある程度以上の議席を有し、大統領選で有意な競合を行なうことのできる大きな政党が3つあるのです。
(1)PRI(ぷり)・・・赤
(2)PAN(ぱん)・・・青
(3)PRD(ぺーえれでー)・・・黄色
これらに加えて中小政党が複数ありますが、主要なものは以下の3つです。
(4)PVEM(ぱるてぃど・べるで)・・・緑
(5)PT(ぺーてー)・・・赤+黄色
(6)NUEVA ALIANZA(ぬえば・ありあんさ)・・・水色
以上にあげたように、各党がそれぞれの党カラーをもっています。これって日本の政党にはあまりないですよね。先日「メキシコ労働総同盟」というものものしい名を冠する労組に行ったのですが、この労組は伝統的にPRI系で、ゆえにそのシンボル・カラーは赤です。組合員のおばちゃんと選挙の話をしていたところ、 "Somos rojos." (We are red.) という言い方で、PRIに勝ってほしいと言っていました。
ちなみに日本の政党は何色なのかと訊かれたのですが、うーん、あえて言えば自民が白で民主が赤のイメージかなあ・・・、でもどこも灰色?あまり色とかないです、と答えたところ、じゃあ大統領選ではどうするのかとの質問。日本は大統領制(presidencialism)ではなく議院内閣制(parliamentalism)です、と一応言ってみましたが、予想通りおばちゃんは議院内閣制なんて単語を耳にしたこと自体初めてだったらしく、おおいに衝撃を受けていました。「ということは、日本には民主主義はないと、理解していいのかしら」とのこと。ある意味深い問いかけですね。ちなみにラテンアメリカはほとんど大統領制または半大統領制(首相もいる)です。
We are red. なんて表現を聞いていると(アメリカの二党も赤と青ですが)、こういうわかりやすくて身につけやすいレッテルって、政党への帰属意識を増すような気がします。いいことなのかどうなのかはまた別問題ですが。
「ぱるてぃど・べるで」というのはすなわち緑の党なのですが、メキシコの緑の党はまったく環境問題と関係のないことばかり言っている恥ずべき政党として知られています。主な公約として「誘拐犯には無期懲役を」が有名ですが、あまり環境とは関係ないですね!
ついでに、「ぬえば・ありあんさ」は驚くべきことに教員労組の傀儡政党です。メキシコの教員労組は正式な組合員だけで少なくとも100万人を有し、単独労組としてメキシコのみならずラテンアメリカ全体でもダントツ最大で、ものすごぉく強くて恐れられています。教員なんてメキシコ全国に400万くらいいますし、教員に勝る動員を行なえる労組は他にないのです。まあそれで、いろいろあって数年前に自前の政党を作ったのですが、大統領選にも候補者出しててすごいんですよ〜。その金はどこから来るのかという。
で、彼らの選挙キャンペーン広告に、なぜかイメージキャラクターとしてガンディーが採用されているのですが、あまりの関係のなさにびっくりしすぎて爽やかな感動すら覚えました。これって法律的にはいいのだろうか。勝手に(関係ない)有名人の写真使ったりして。
で、彼らの選挙キャンペーン広告に、なぜかイメージキャラクターとしてガンディーが採用されているのですが、あまりの関係のなさにびっくりしすぎて爽やかな感動すら覚えました。これって法律的にはいいのだろうか。勝手に(関係ない)有名人の写真使ったりして。
さて、メキシコの政党に無駄に詳しくなっていただいたところで、日曜日の選挙戦にご期待くださいね〜。
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